初心忘れるべからず! (39)

2001年10月8日(日) くもり

 ペンションケイトもオープンして10年目。最近あちこちに傷みが目立ち始めたと思っていたら傷んできたのは建物や設備ばかりでなく我々人間も少々くたびれてきているようである。以前に比べて仕事は遅くなるばかりでところどころで手を抜いている自分に気がついてははっとしているこの頃である。これではいけないと自分を奮い立たせ頑張ろうと思っても掛け声ばかりで行動がともなわない。情けないかぎりである。そして今回の連休ではそんな気のゆるみからかケイト氏がこともあろうにお客様とちょっとした言い争いをしてしまったのである。ケイト氏は一見無愛想でつっけんどんなものの言い方をするが少し話をすれば優しくて愛すべき人柄であることをわかって下さる人も多くMrs.ケイトよりもフアンが多いのである。そのケイト氏が大きな声を出しているので何事かとホールに出てみると何やら険悪な雰囲気になっていて驚いてしまった。しかも他のお客様もいるところでなのである。あわてて止めに入り事なきをえたが原因はどうであれお客様に対して感情的になったことはプロとして失格である。その日は釈然としないケイト氏をなだめつつもこちらにも落ち度はあった訳で反省会を開いてみた。原因の一つには自分達では気がつかないうちに仕事に対する姿勢がいつしか初心を忘れ流れ作業的になっていたことにもあるのではないかという思いに至ったのである。

 人間は良いにつけ悪いにつけ慣れてしまうものである。今回の出来事はお客様にはご迷惑をかけてしまったが二人にとっていい戒めになった訳でこの経験を生かして今日から初心に戻ろうと誓った二人である。今まで「初心忘れるべからず」という言葉をいとも簡単に使っていたのであるが実に意味深い言葉であり我々凡人はいかに初心を忘れるかということに今更ながら気がついたのである。そして反省会から経営戦略会議にうつりはてまた外交問題へと発展したった二人の討論会は夜遅くまでつづくのであった。

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