ただ今開店休業中? (24)

2000年2月17日(木) 晴れ
 
 小淵沢の冬はとても寒い。雪はたいして降らないのであるがとにかく気温が低いし風のある日は耳もちぎれそうなほどである。そんな訳で当然お客様も少ない。しかしMrs.ケイトにとってこの時期が一年中で一番好きな季節だ。もちろん暇という事も理由の一つではあるがとにかく山や空や星が一年中で一番きれいに見えるし、空気がぴ〜んと張り詰めていて気持ちがいいのだ。 散歩していても夏の間は木々の葉に遮られて見えなかった景色が見えたり林の間に入る事も出来て楽しいのである。 更に今年はもう一つ楽しみが増えたのである。スノーシューという西洋カンジキを買ったのである。最初は雪が降った時のハチ姫の散歩用にと考えていたのであるがペンションの仲間と先週乗鞍高原に行って来てすっかりその魅力にとりつかれてしまった。実は昨日も5時起きをして行って来たばかりである。本当は午前中クロカンをして午後スノーシューという予定だったのであるが前日の大雪で新雪だったものだからクロカンは止めたほうが良いという忠告に従いスノーシューにしたのである。今回はケイト氏も参加して4名で出発。行く前から何度も「本当にスキーが出来なくても大丈夫なんだね。」と念を押されていたものだから内心少し心配であったが要するに歩ければいい訳だしツアーも初心者対象なので大丈夫と張り切って参加したのだ。このツアーは現地で毎週水曜に開催しているものなので他の人達も合流し総勢9名。雪が降ったり止んだりのお天気で気温はマイナス12度くらい。こういう日は林の中の方が暖かいというガイドさんの薦めで滝を見たり山を少し登ったり下ったり変化のあるコースを2時間くらいの予定で出発。

 ゲレンデの横からいきなり林に入る。最初のうちは一列に歩いていたのであるが雪の上はどこを歩いてもかまわないので好き勝手に歩けるようになって新雪の中をふわふわ自由に歩きまわる。といっても先頭はやはり疲れるのでしばらくするとまたガイドさんの後に続く。冬山なんて絶対登れないと思っていたのにスノーシューを履いていると一メートル以上の積雪でもひざくらいまでしか埋まらないのでどんなとこでも行けるのである。もちろん急な登りは一歩一歩踏み固めて登るのだから時間もかかるし体力も使うけれどだ〜れもいない林の中で動物の足跡を見つけたりして思わず歓声が上がる。これはきつねの足跡。あれはカモシカの子供の足跡などと聞くと楽しくて疲れも感じない。しばらくして善次郎の滝という所に着いた。滝は全部青白く凍っていて言葉もないくらいきれいである。ここまで歩いて来た人しか見られない景色である。そこからは階段状の道を何度も滑り落ちながらやっとの事で登りまた林の道を歩く。ところどころに「熊出没注意」という看板に「熊が出るんですか?」とガイドさんに聞くと「熊は住んでるんです。」という答えに妙に納得してしまった。帰りは下りなので雪の中を半分転びながらあざみ池まで降りる。池は凍っていてしかも雪が積もっているので教えてもらわなければ池の上ということも分からない。ガイドさんは定員3名ですよといいながらスタスタ行ってしまうので恐る恐る後に続いたがそれは冗談と分かって一安心。池からはもう駐車場までわずか。予定時間を大幅に超えて一時半になっていたが疲れも感じないくらい楽しい楽しい雪山歩きであった。

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