ケイト氏英語に大苦戦!(14)

1999年4月12日(月) くもり

 先週ペンションケイトは英語一辺倒。ハチは丸い目を更に丸くしてしっぽを振るばかりなのだがケイと氏は目を丸くしているばかりではいられず知る限りのわずかな単語で意志の伝達をはかることになった。というのもMrs.ケイトの古い友人である アメリカ人のリンダさんがご主人のクリスさんと10歳になる息子のアダム君を連れて小淵沢にやって来たからさあ大変。4ヶ月前にその来日は分かっていたのだがまだ時間があると安心していたのも束の間。この2月はMrs.ケイトが留守だったこと もありパーフェクトテレビの英会話初級コースを見る暇もなく心の準備どころかなんの準備も出来ていないままに当日はやってきてしまったのである。

 リンダは以前にも日本に来たことがあるしMrs.ケイトと二人で日本を旅行したこ とがあり大の日本通なので食べ物も旅館も大丈夫なのだがクリスとアダムがどの程度 日本食が食べられるのか分からず初日はまずケイト氏の中華料理で歓待という計画で あったのである。だがなんとその日はペンションの役員会の日。実はケイト氏は今度役員になったのである。仕方がないのでとにかくお料理だけはなんとか作ってもらっ たのだが心ここにあらず。加えて英語が話せないのでMrs.ケイトがお茶を入れよ うと席を立つとケイト氏も席をたってしまうのだ。まあ何とか15年ぶりの再開の夜は更けたのだが初日にしてMrs.ケイトはぐったり疲れてしまった。

 これで四日間はたしてもつのであろうか。とにかくどこかへ連れて行かないと間が持 たないという事で翌日は木曽に行く事になった。しかしである。アダムは殆どの物が食べられない超偏食っ子であったのである。夕食はご飯に醤油をかけただけ。小淵沢 に来るまではマクドナルドのチーズバーガーとフライドポテトでおなかを満たしてい たらしいのである。この日も早速マクドナルド捜しから。しかしこれが結構大変だっ たのだ。なんとか塩尻で朝食のハンバーガーセットをゲット。しかし木曽方面にに向 かえば向かうほどその手の店は見つからず昼は結局日本蕎麦となってしまった。それでも奈良井の宿と妻籠を見学。リンダとクリスは大のアジア好きで特に日本の食器は特別興味を示しお椀やお盆など どうやって持ち帰るのかと思うほど買い捲っていたものである。

 そして寒いのと雨模様という事もあり早目に旅館をさがすことに。何とか旅館に落ち着き温泉に入ったのであるがそこにはプールや露天風呂があって驚いた事にアダムが日本のお風呂をすっかり気に入ってしまっていつまでも出ようとしないのだ。食事の時間だからとなだめて出てきたら今度はマッサージ機にはまってしまうという何とも子供らしくないアメリカンボウイなのである。そこへいくとアメリカンミュージック 大好きで英語は話せないのに歌手の名前や曲の題名はスラスラ出て来るケイト氏おま けにジーンズはいて住んでいる家はニューイングランド地方のアメリカンスタイルと くればこれで英語が話せたら彼の方がよほどアメリカンらしいと笑われてしまったも のである。そんなこんなで旅行から帰ってきてもまだ温泉に入りたいというのでその夜は小淵沢で再度温泉へ。長いと思った四日間はあっと言う間に過ぎてしまった。

 そしてついに別れの朝がやって来てしまった。ケイト氏の英語はブロークン英語とも言えないしろものであったが気持ちは通じたらしく駅までしか送れない私達の入場券 をなんとアダムが買ってくれたのである。言葉が通じなくても心は通い合うという事 をあらためて実感しつつもやはり英語は勉強すべきだと心に刻んだケイト氏であっ た。


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